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21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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サバイバルグッズ・・・キャンプ道具編 (その1)

今回はサバイバルグッズ・・・キャンプ道具編とはいっても、本来の使用目的はキャンプ道具ではないが、俺が個人的に気に入ってキャンプ道具にしている道具類を紹介したい。

サバイバルグッズ・・・建築資材編で力説したが、通常のキャンプ道具は持運びに便利な軽量コンパクトに作られていて、短期間の使用なら問題無いが、長期間に渡るサバイバルグッズとしては向かない物が多い。
あえてキャンプ道具の中で耐久性のある物と言えば、ミリタリー用品に注目したい。
上野のアメ横にある中田商店(御徒町店の方が道具類が揃っている)や、渋谷のファントムといったミリタリー用品店に行くと、サバイバルに適したタフな実用品が沢山あって楽しい。

例えば兵隊用のスコップだ。
中田商店に行くと、ドイツ軍、アメリカ軍、中国軍、フランス軍の放出品スコップが売っていて、較べるとお国振りが見えて面白い。
ドイツとアメリカのは三段階に折畳んで収納できて、作りもしっかりしている。
ケースもポリエチレン製の重厚な作りだ。
俺が常時車に積んでいるのはドイツ軍のスコップだが、購入時には既に使っていた兵隊によってサイドエッジがグラインダーで研がれていた。
日本の植木屋は樹の根っこ切りの為に同じ工夫をしていると資材編にも書いたが、どこの国でも現場の人間がやる事は同じだ。
もしかしたら塹壕の中での白兵戦用の武器として、エッジを尖らせていたのかも知れない。
『西部戦線異常無し』という映画で、狭い塹壕内では銃剣は突き刺したら抜いている間に殺されてしまうぞ。敵兵はスコップでぶん殴れ!と古参兵が新兵に説教する場面があったのを思い出した。

中国軍のは日本のホームセンターで売っているキャンプ用折畳みスコップとまったく同じだった。
要するにコストを抑えた大量生産品だ。輸出用と同じ工場で作っているのだろう。
フランス軍のは折畳む式ではなく、柄が短い木製の一本作りでスコップ本来としては一番使い易そうだった。
ただどんなに優れた兵隊用スコップでも、スコップ本来の能力は普通のスコップには絶対に及ばない。威力を発揮するのは、狭い所での穴掘りの時と、万が一に備えて携行する時だ。
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ミリタリースコップ
西ドイツ軍製。流石に工業立国らしい良い造りをしている。アメリカ軍のとそっくりなのは、どっちが真似たのだろう?
組立て方でツルハシとしても使えるが、スコップとしても使いこなすのは慣れが必要だ。
ケースにはベルト通しがついているので、ベルトに付けて携行可能。
俺が折畳みスコップ、斧、鉈、鋸を車に常時積んでいるのは、実際によく使っている事と、家が倒壊した時の危険分散の為だ。
何年か前に震災用のサバイバルグッズの相談を受けた。アウトドアショップを何件か周ってアドバイスしたら、「せっかく道具を揃えても家が潰れたらどうするんですか?」と質問されて、「車に危険分散しておけ」と答えたら、「車も潰れたらどうするんですか?」と質問が帰ってきた。「それ位自分で考えろよっ!」と怒鳴り返してやった。
結局、彼は悩んだ挙句に何もしなかった、というオチがついた。



サバイバルに適したキャンプグッズと言えば、ミリタリー用品以外にも中国、東南アジアやインドの日用品が素晴らしい。
本来的には日用品なのだけど、骨太なアウトドア仕様としても逸品なので、俺はキャンプ用品として使っている。日用品だから安くて耐久性もある。

例えばインドの寸胴鍋だ。荒々しい成形痕の残る肉厚のアルミ打出し品で、見た目以上に重い。
家庭や露天のチャイ屋さん、路上生活者や高級レストランでも、インドで鍋といえば圧倒多数がこのタイプだ。
もちろんインドでカレーといえば、すべてこの鍋で作られているし、東南アジアでも似た鍋は使わている。パキスタンでも使っていたが、未確認ながら他の西のアジア諸国でも同じ鍋を使っているのではないだろうか。
この鍋の凄い所は、大小幾つものサイズがあって、全部同じ形をしているので重ねてコンパクトに収納できる点である。
炒め物、揚げ物にも使える。インドでは調理中の鍋の上に調理済みの鍋を乗せて保温をしている風景もよく見る。
鍋と蓋に取っ手が無く、全体的に凸凹が無いシンプル形状だから出来るのだ。
蓋は平らなので、まな板やチャパティを置くのに具合の良い皿にもなる。
大と中サイズはカレーを作り、小サイズはチャイ用などとして使い分けるが、どこの家の台所でも数種類の大きさの鍋を重ねて置いてある。
俺は五種類のサイズを持っていて、キャンプの人数によって必要な分だけ重ねて持っていく。

それと中国、朝鮮半島から東南アジアにかけて使われている、ホーローの食器類だ。
洗面器サイズは洗面器やご飯の鍋、食器、大量に作った料理のストッカーと用途は多い。
ネパールのシェルパは、洗面器の山盛りご飯に、豆カレーを少しだけかけてワシワシと食っていた。
インディカ米はジャポニカ種の七割程度のカロリーしか無いにしても、豪快な食いっぷりだった。
ホーロー食器は熱伝導が良いので、熱い汁物を入れると素手で持てないし、寒い屋外だと熱いお茶も直ぐに冷めてしまう欠点がある。
しかしその反面、落としても割れないし、汚れ落ちも良く、直接火にかけられる強みがあるのでアウトドアでは長宝する。
それに見た目が可愛いので、モテてる訳で無いのは解っているが、女の子に欲しがられるのが嬉し恥ずかしくて宜しい。
東南アジアのレストランでは、大量に作った惣菜をホーロー洗面器に入れて、同じサイズか、ワンサイズ上の洗面器を被せて埃や虫除けにしている。
このアイデアは俺もキャンプで拝借しているが、被災地でも使えるだろう。
食べ残しなんか、こうして置けばラップもいらないのだ。
『初恋の来た道』という中国映画で、丼飯の上に少し小型の丼を逆さまにして被せてから風呂敷で包んだ弁当が出てくる。
この方式もタッパや弁当箱が無い時の代用になりそうだ。
ホーロー食器は中国製(東南アジアのも中国製だと言っていた)は可愛い花柄が付いているが、メッキムラがあったりして質は良くない。
中国東北部の朝鮮族の家や、西北部のモンゴル族のゲル(パオとも言うが、これは中国語でゲルの事。包と書く)に泊めて貰った事があるが、居間の棚にはカラフルな花柄のホーロー洗面器が上下重ねられて幾つか並べられていた。
冷涼な乾燥地帯では、屋内にカラフルな色彩を置いて目を和ませたいのだろう。
日本製だと戦前のものは薄くて柄物も多いが、最近のものは白一色で、流石に高品質だ。
因みに浅い皿は、アウトドアでテーブルが無い場合には、傾けるとすぐにこぼれてしまって使い難い。
西部劇に出てくるカーボーイが、ホーローの皿でチリビーンズを食べるシーンがよく出てくるが、暗い焚火の灯りでも直ぐに食ってしまうから問題ないのだろう。
こんな時のカーボーイは、スプーンを順手で握り込んでガシガシと無作法に食うのが定番だ。
ある程度の縁が高い深皿と、小型ドンブリがあれば用は足りる。
避難場所では水が使えない事もあろうが、プラスチック製の食器は汚れが染込みやすいし、ホーロー製に限らず金属製ならティッシュで汚れを拭取ったり出来る。
紙コップや紙皿は、長期間のサバイバル生活には向いてないが、被災地で短期的に使用した場合には捨てずに保管しておく事だ。牛乳パックと同様に細く裂いてロウソクや炊き付けにリサイクルできる。
インドの砂漠では、砂だけで鍋や食器や鍋の汚れを落としていた。因みにトイレも砂漠でする。
日本人なら海水は綺麗だと感じるように、砂漠地帯の人は粉末状に乾いたウンコ混じりでも砂は綺麗だと感じる所が面白い。
でも砂で食器が洗う場面を目の当たりにして、水が乏しい時や石鹸がなくても生きていけるんだと自信がついた。
被災地で水が乏しかったら、砂や泥で汚れを落として、最後に水ですすげばよいのだ。
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インド鍋とタイで買った食器類
入れ子収納可能なインドのアルミ製鍋は、大きさに関係なく重さの量り売りだ。取っ手は無いが、インド人は鍋の移動には縁の出っ張りに布巾(日本人からみると雑巾だ)を当てて両手で持つ。
こんな時にインド人でもたまには火傷して、「ジャロジッ!」・・・熱ちちっ!・・・なんて言っている。
ホーロー食器はノスタルジーの意味と、実用アウトドアグッズとして古道具市でもよく買うが、買う場合には同じサイズを二個づつ買っている。
合わせて蓋に使えるし、重ねて大中小と入れ子にすれば数があっても嵩張らない。
取っ手のついたカップ類は嵩張るので持運びに不便。
俺は大人数のキャンプでは、ホーロー茶碗を湯呑みに使っている。
手前の銀色のカップはシェラカップ。これは取っ手があっても入れ子になるので何個あっても嵩張らない。
今は国産コピー品が千円で買えるが、俺の学生の頃はアメリカ製のオリジナル品しか無くてとても高価だった。
取っ手が長いので、お玉の代わりにも、食器としても使える万能選手。
シェラカップはキャンプ道具を置いているアウトドアショップ店ならどこでも購入できるし、一個だけ持ち出すならやっぱりシェラカップだろう。
シェラカップは取っ手とカップ本体の熱伝導率が違うので、直火でお湯を沸かしても取っ手が熱くならないという宣伝文句を勘違いして、初めて使った時に直火で沸かしたインスタントコーヒーをいきなり飲んだら、ジッと音を立てて唇を火傷した。でも確かに取っ手は熱くなかった。

横の五徳ナイフは、スプーン、フォークが収納されていて、使う時に分離できるので便利だ。
箸は持たないが、必要があれば現地で作る。何時も鉈を持っているから、小枝を切って箸を作って、用が済めば焚火にくべている。


今回の紹介は、キャンプ道具と言っても一般人のキャンプ目的で売っているのはシェラカップだけだ。
つまり物の見方次第で、本来的な道具の使用目的も格段に広がるのだという事を言いたかったのである。
インドに行って鍋を買って来い、という事ではないから注意!

次回はサバイバルグッズ・キャンプ道具編(その2)で、市販のキャンプ道具を紹介します。
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Commented by maimaigohan at 2011-03-21 14:20
こんにちは。
ホーロー製の容器の非常時での使い方を
学べました。
そうか~こういう風に使えばいいのですね。
ちなみに私は可愛いホーロー容器は持っていないので
画像の可愛いホーロー容器うらやましいです。

それから非常時での歯磨きはどうしていますか。
自分で考えてみてもお塩とか、(塩があればの話)
普通に水でゆすぐとかしか思いつかなかったもの
ですから。。。
Commented by jhomonjin at 2011-03-21 20:45
漁師をしていた私の叔父は、塩を指に付けて歯を磨いてましたが、虫歯は無かったようです。
昔の日本人は房楊枝という、かわ柳の枝を歯ブラシに使っていたそうです。
枝の先端を金槌で叩いてから、専用の針で出来たブラシで解して使うのだそうです。
磨き粉は細かい砂に清涼感のある何かの粉末を混ぜた、ブランド歯磨き粉があったと、確か杉浦日向子さんの江戸本に出ていました。
落語の『明け烏』には、房楊枝を使う場面もあります。

インドではニームという房楊枝を未だに使っている人もいます。
柑橘類の小枝の先端を金槌で叩いて潰して使いますが、
枝をガシガシと噛んで潰してる歯の丈夫なお兄さんもいました。
真似したら硬くてとても無理でした。小生、ひ弱なジャパニですわ。
ナイフを持っていれば、木でも削って米軍式の爪楊枝を作って、歯の掃除でもしたらどうでしょう?

房楊枝とニームとも実物を持っているので何時か紹介しますね。
Commented by maimaigohan at 2011-03-22 19:03
お返事ありがとうございます。
天然素材の楊枝でガシガシという感じでしょうか。
私にはとても真似できそうにありません~。

あの、米軍式の爪楊枝ってどのようなものでしょうか。
日本で見かける楊枝とは違うのでしょうか。。。
つい気になってしまいました。
Commented by jhomonjin at 2011-03-22 20:17
詳細は番外編で書くから読んでね!
by jhomonjin | 2011-03-17 21:18 | サバイバル | Comments(4)