21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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カテゴリ:旅先にて( 5 )

京都の観光スポットというと、神社仏閣や祇園といったエリアが浮かぶだろう。
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今回の主役の「京都大学・吉田寮」の玄関である。怪しい雰囲気だが、築80年の伝統ある学生寮。何故か開けっ放しの玄関入口に炬燵が置いてあって、相当に寒い夜だったにも関わらず、学生が丸くなって寝ていた。

確かに千年も続いたという都であっただけに京都には見所が沢山ある。
意外に思うかもしれないけれど、京都には縄文遺跡だってある。
そして俺の愉しみは観光地以上に伝統的な住宅街である町屋歩きも京都に来た時の愉しみの一つなのだ、と前にも書いた。

歴史に残る事件の舞台でなく、これといった故事来歴が無くても、俺は庶民が普通に暮らしてきた匂いが好きなので、外国にいっても観光地にはあまり行かずに、古い住宅街や市場、路地裏ばかり歩いてきた。
どこの国でも路地や住宅街には、生活必需品を売っている雑貨屋や職人さんの工房兼住居があったりで、見て歩くと本当に愉しい。
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「魔窟・吉田寮」も昼間見ると懐かしい木造二階建ての校舎造り。深夜までブラスバンドやコーラスの練習で喧しいが、なんと大部屋なら一般人も一泊五百円で宿泊可能。銭湯・安食堂徒歩十分。俺は二泊した。耳栓は必需品。


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吉田寮は毎日が学園祭前夜みたいな雰囲気が漂っていた。この寮に四年間も住んでいると、地球上どこでも住める適応力が身に付くのは必至。京大生は実に逞しい。理由は以下の写真を見てくださいな。

もっとも面白い町屋が並んだ古い町並みは京都だけでなく、東京にもあるし糸魚川にだってある。
新潟県の片隅といえども、かって糸魚川だって一万二千石の城下町だったし、市内を通る加賀街道(現国道8号線)の宿場町でもあったので町屋の屋並が残っているのだ。

いってみれば神社仏閣や祇園が華やかな京都の表の顔だとすれば、町屋が集中したエリアは京都の裏の観光地といえる。
しかし、京都には町屋以上にあやしい場所がある。
今回の主役の京都大学の吉田寮である。

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一般人も宿泊可能な大部屋。京大生も数人寝ているが、ビジターの寝床はゴミや脱ぎ散らかした衣類や漫画本をどかせて寝袋を拡げる場所造りから始まる。ここで熟睡出来る人なら中国奥地やインド僻地の旅行だって平気だろう。

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学生の個室の並ぶ廊下。バイク、自転車の通行禁止という立て看板があったが、ここは二階だ。自転車はともかく、バイクで走る奴がいたら相当な無法者だ。京大生って人間臭くって面白い。


吉田寮は、俺のような路地裏歩きの好きな人にはお奨めの京都の飛び切りの陰翳の部分である。
流石に千年王国のど真ん中にある大学というだけはあって、ここは本当に凄い所だ。
猥雑振りは、20年以上前のインドのカルカッタ(現コルコタ)を思い出す。
グローバルスタンダード化して欧米的になってきた現在のインドに行くより、吉田寮を訪れたほうがカルチャーショックが大きいのではないのか?
しかも日本有数の大学で、現在の日本の若者が日常を過ごしている場なのだ。
混沌の迷宮であり、最後の魔窟、バンカラ(すっかり死語になったもんですなぁ)の宝庫だ。

そんな場所には大勢で賑やかに訪れるには無礼に当る。
好奇心の赴くままの写真撮影もいかがなものであろうか。
ここで紹介している吉田寮の写真は、かなり綺麗な部分を選んだのであって、実際はもっと凄いのだ。・・・それに匂いは写真に写らんケンね・・・

第一そこは観光地ではなく、興味の無い人にはまったく魅力の無い日常の暮らしの場だ。
だから訪れる場合には、土足でヅカヅカと踏み入るような真似はやめて、遠慮がちにそっと礼節を保つ配慮は必須ですな。
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サービスショット。京大の近くの民家の二階で鉄人28号がガッツポーズしていた。どうやら昔は古道具屋だったらしい。こういった訳の分からないモノにワビ・サビを感じてしまうタイプの人なら、茶人の素質有りだ。
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by jhomonjin | 2011-10-08 20:44 | 旅先にて | Comments(4)
梅雨本番だが、今年の新潟は寒い。
昼間は朝から30度越えする事もあるが、全体的に朝晩は冷える印象の梅雨だ。
気温差が激しいから疲れる。
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元気力発電!
北部ラオスのアカ族の村では、子供達がタイヤを転がして走りまわっていた。この元気を発電に利用できたら原発もいらんね、とふと思う。元気力発電だな。



梅雨の疲れは独特で、太腿の後ろが縮んでだるく感じる。
この時期は湿気で呼吸器に負担がかかるから、関係各方面(この場合は太腿裏ですな)がワッセワッセと梅雨らしく仕度をしている訳だ。
梅雨は梅雨らしく、夏は夏らしくという変動を常にして、一時も同じ状態でないのが身体ってもんだ。
この時期は特に尻と太腿の付け根(整体では坐骨)が重くなるので、寝る前などに仰向けになって踵でトントンと叩いたりする。
これは整体でも梅雨の快適な過ごし方として教えるのだけど、そうとは知らずとも無意識にやっている人も多いだろう。
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花島せつこ発見!
タイヤ転がしの子供達の中に寄席芸人で奇術師の「花島せつこ」に似た女の子がいたので、写真を撮ろうとしたら恥ずかしがって逃げ回った。追い掛け回してやっとファインダーに納まったのがこの写真。

こんな梅雨独特の体調では、特別な用も無いのに走っている人を見ると、同じ人間とは思えない。
でも子供は別だ。
実家の前は小学校なので、学校に競争するように走り込んでいく小学生達を見ると、本当にあの元気が羨ましい。
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お茶目娘
ラオス南部の村外れにある井戸に水汲みに来ていた少女。箸が転がっても笑ってしまう年頃だ。本当によく笑う少女達だったが、彼女らのキャーキャーと笑うエネルギーも発電に利用できんもんか?

俺にもそんな時代があったのは確かだが、何で子供時代は無闇に走っていたのだろう?と自問しても、遥か大昔のことだから覚えていない。
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不撓不屈の少女
ラオス南部の自転車少女。ペダルに足が届かないので、踏み込んだペダルに足が届かなくなる直前につま先立ちになって蹴り込んで自転車を漕いでいた。物凄いバランス感覚。何も無いところで生まれ育った子供には、なんでも工夫する知恵と身体能力があるから補助輪など必要無いのだ。





今回は走る子供をテーマにしてみた。
元気になってくだされい!
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by jhomonjin | 2011-07-02 21:17 | 旅先にて | Comments(0)
去年の梅雨時期に、「気分はもう夏!・・・俺の身体は入梅間近」という記事で、カンボジアのスコールにはしゃぐフルチン少年の写真を載せたら、未だに検索ワードランキングベスト10に入っている。
どうもフルチン少年という言葉で勘違いして、その筋の好事家に人気があるらしい。
俺は集中豪雨にもめげず、天の恵みとばかりに素っ裸ではしゃぐ少年達の天真爛漫さやバイタリティーに興味があっただけで、フルチン少年にスポットを当てた訳ではないので、誤解の無いように。
言っておくが俺は児童ポルノなんかにゃ、興味ねえぞ!
スケベなコメント乗せんなよう、バーロー!
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フルチン少年
そんなに見たいなら見せてやる。これがフルチン少年だ!どうだ、こんなのが見たかったのだろう?もっとみたいか!もっと沢山あるのだぞ。ヒヒヒッ!!













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カンボジアの空
カンボジアの空は広くて雲が独特だ。メコン河のお陰で湿潤なのだろう。山は見た事が無い。『始め人間ギャートルズ』に出てくる風景みたいに爽快にして豪快な風景だ。バスから流れ撮り。


それにしても、今年の梅雨は尋常ではない豪雨が続く。
梅雨といえばシトシトと雨が降り続くと相場が決まっているハズである。
ベトナム語では豪雨が降る様をアオアオと雨が降る、というのだそうだが、今年の新潟の梅雨はアオアオとした降りばかりだ。

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田んぼ?メコン河?
カンボジアはメコン河とその支流があちこちに流れている。湖沼や水田も多いのだが、その境目がよく分からないのだ。水田のような河のような、湖のような・・・という感じだ。豊芦原瑞穂の国なんだな。

ここ暫くは縄文カヌーネタばかり続いていたので、今回は箸休めにカンボジアの雨季の写真を公開する事にした。
安物のデジカメで撮影しているのだけど、俺の写真・・・とくに東南アジアの写真・・・は評判が良いらしいのだ。

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水遊びオヤヂ
上の写真もバスから流し撮りしたのだが、人影が写っていたので、注意していたらオヤヂが腹まで水に浸かって投網を打っていた。漁師というよりは百姓が夕方に涼みがてら小魚を獲っていたのだと思う。満面の笑みがなによりの証拠。


それに残念ながら、「写真は面白いが、文章が長すぎて拾い読みしかせんケン。写真だけ観て文章は読まんケン、写真だけでいいと思うケン、ワシ」という情けない声をよく聞く。
下手糞で纏まりの無い文章で悪かったな、Y川さん。

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水遊びガキ
水田と湖沼、河の区別が付き難いのだが、住居と湖沼部も曖昧だ。トンレサップ湖では家舟といって移動式の筏に住んでいる人達が多い。ちゃんと郵便も届くらしい。右奥が家舟で、湖が遊び場、水場、風呂で便所だ。

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上の写真の子供だ。まったく屈託が無い。石鹸で体中を泡だらけにして湖に飛び込んでは落としていた。健康ってなんだろう?幸せって何だろう?と柄にも無く思った。













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きゃわいい!
突然のヒゲ面日本人の闖入で不安そうな顔つきになった女の子。きゃわいいではないか。泣き叫ぶこの娘を無理やり抱きしめてヒゲ面でゴシゴシと頬ずりしたら、どんなに愛おしいだろう!と想像をして笑ってしまった。実際にやったら犯罪である。
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by jhomonjin | 2011-06-24 22:46 | 旅先にて | Comments(3)
京都稽古会で定宿にしているボーダーに泊まった。
今回のボーダーでの雑魚寝仲間は、歩いて世界各地を旅している児玉文暁(ふみさん)さんとパートナーのあゆみさん。
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ふみさんとあゆみさん
旅先でバイトの他スライドショウなんかもして、旅費の足しにしているそうだ。
二人は北海道でスライドショウをした時に出逢ったそうだ。
そんな縁が出来るのも、彼らの人徳だろう。

七月に出逢った原付で日本一周している藤原さんとは長年の旅仲間だそうだ。
数日前に彼らの旅がNHKの全国版で紹介された縁で、旅先で乾し椎茸や野菜を大量に貰ったそうで、ダシのたっぷり利いた野菜スープをお裾分けして貰って旅の話しで盛り上がる。
二人ともブログをしているので、興味ある人はふみさんの「歩き人」と、あゆみさんの「ただ歩いてゆく旅」をご覧下さい。

ふみさんはゴルフカート、あゆみさんは乳母車で共に三輪車タイプのキャリアーに旅の荷物を積んで徒歩旅を続けており、縁があれば居候したり、住込みでバイトしながら金を稼いでいるそうだ。
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キャリアー
リアカーの方が積載量が多いでしょう?と聞くと、三輪車タイプだと狭い国内の道路でも取り回しが良く、手放しでも自立するので便利だそうだ。確かにリアカーはデカイし持ってないと自立しないから不便な点が多いのだろう。

これから南下しながら冬を暖かい地方で過ごし、台湾が今回の最終目的地だそうだが、旅先では基本的に自炊なので、国の内外どこに行っても地方料理、名物料理には縁がないそうだ。
俺なんかの場合は、国内でも随分と食べ物の地方色があるので、旅先では定食屋を探して未知のメニューを注文して好奇心喰いする事を楽しみにしている。
例えば味噌や醤油といった調味料は勿論だが、カツ丼なんかも地方色が結構あるのだ。

今回の帰路も真夜中に高速を走ったが、途中サービスエリアで休憩していた時に、川越ナンバーのトラック運ちゃんが遠慮がちに声を掛けてきた。
俺のバイクのテールランプの玉が切れていて、後ろから見ると俺が黒尽くめのバイクウエアーを着ている事もあって視認性が悪くて危険だよ、と教えてくれた。
運ちゃんはその事を教えたくて、かなりな距離を後を追いかけて俺が休憩するタイミングを見計らっていたらしい。
俺もぴったりと後ろを走ってくるトラックに気が付いて、不審に思っていたのだ。
バイク好きだそうで、煙草を呑みながらしばしバイク談義。
真夜中の運転で孤独だったんだろう、話が弾んでトラック業界の裏話など色々教えてもらった。
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by jhomonjin | 2010-10-01 16:41 | 旅先にて | Comments(0)

趣味は昼寝と焚火です!

北陸地方はこの数日、雷雨続きだ。
お盆から続くプロジェクト騒ぎ、新潟での稽古会、横浜での指導者稽古会などで身体が休まる日が無かったのだが、雨で農作業が出来ないお陰で、週末は数ヶ月振りに寝て過ごした。

雨の隙間を縫って一週間振りに不耕起の田んぼを見回ったら、稲穂も先端に茶色味が増し、既に稲刈り時期になってきている。
雨の気配のする土曜の夕方、慌ててハサ木を建てる。
小学校の時に手伝って以来の仕事で、初めて一人で建てたにしては短時間に頑丈に建てられた。
揺すってもグラグラしない。
これで稲刈りの準備は完了だ。後は天気待ち。

ハサ木とは、刈り取った稲を日干す為のもので、地方によっては呼び名や形態に相当なバリエーションがある。
新潟の場合は、田んぼの中ではなく、田んぼの外に七段から八段位の多段式に横木を渡し、三段位までなら一人で稲を掛け、それ以上の場合は一人が地上から稲株を放り投げ、ハサ木に跨ったり梯子に乗ったりした人がそれを受け取りハサに掛ける、という作業をする。
ハサの上に乗るのは身の軽い子供か、男に決まっていて、俺も少年時代にこの作業を手伝っていたから、それでかなりバランス感覚が養われた気がする。
最上段は地上4m程はあるから、慎重さも身に付く。

畦際にハンの木を等間隔に植えて、ハサの柱にする地域もあるが、糸魚川の場合は長さ5m前後の丸太を地面に孔を掘り、掘っ立て式に建てて横木を渡す
ハンの木には窒素固定の作用もあるらしい。先人の知恵に感服する。
関東や信州、甲州なんかは一段式を田んぼの中でハサ木を作る。
この形態の違いを調べたら面白い事が分かってきたが、それは別の機会に譲る。

今回は久し振りに思う存分に昼寝したので、昼寝の話しをしたい。

犬や猫の寝顔は何故、笑っているように見えるのか?
子供の頃からの疑問の一つである。
人間の場合は、ポカンとした顔だったり、歳をとった人の場合は眉間に皺を寄せたりして、どう見ても楽しそうには見えなかったりする。
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タイの市場にて
無心に眠る子供の姿は微笑ましい。

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ラオスの市場にて
東南アジアの市場では、よくこんな昼寝風景に出くわす。市場で働く周りの大人達も誰彼なく子供を見守っているのだ。
硬くて冷たいタイルの床は、昼寝には向いている。

それと夢の問題だ。
俺の夢には色が付いていて、夢とは誰もそんなもんだと思っていたが、多くの人は白黒だという。
白黒の夢なんて見てみたいもんだ。
映画だって、「カサブランカ」や「ローマの休日」をカラーで観たいなんて思わない。
黒沢明も小津安次郎も白黒映画時代のほうが俺は好きだ。

東南アジアでは、犬や猫のように人間も屋外で昼寝している。
木陰に吊るしたハンモック、タイル貼りの床の上なんかで、大人も子供も快適そうに昼寝している。
水上家屋や高床式の家屋の場合は、床板に隙間があって風通しが良いのだ。
それにゴミも自然と下に落ちるので便利でもある。
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カンボジアにて
トンレサップ湖という巨大な湖の周りには、湖上にテラスを張り出したレストランが沢山ある。カエル料理、蛇料理が名物。
こういったレストランには必ずハンモックがあり、カンボジアのハンモックは椰子の繊維で作った綱で編まれた良品。東南アジアの他の国でもハンモックは売っているが、ナイロン製で蒸れるのである。
むさ苦しい毛脛を出してご満悦な日本人旅行者。

ガイドブックにはおろか、タイの地図にも載っていない南部タイの小さな孤島での昼寝体験は、これまでの人生ベスト3に入る昼寝だ。
それは海岸沿いのジャングルの中に建てられた、竹と椰子の葉っぱだけで出来た高床式の雑貨屋さんで昼寝させて貰った時の事。
島唯一の食堂兼任の雑貨屋さんは、夜は島民の社交場になる。
社交場とはいっても、タイ南部の島はイスラム教徒が多いので、酒も飲まずにコーラとビスケットなどで、店の前に作られた手製のベンチに座って静かに談笑するだけだ。
朴訥とした和やかな雰囲気だ。俺は子供達にプロレス技を掛けて遊んでもらっていた。
島民のほとんどは漁師だ。全部で50人もいないだろう。
島には電気、水道は無い。
灯りは石油ランプと蝋燭に頼っている。

この家は若い頃に漁師をして金を貯めた店のご主人が独力で建てたそうだ。
高床の下には、放し飼いの鶏が駆け回っている。さっき食ったカオパット(タイ風焼き飯)に入っていた卵の生みの親だ。
潮風が椰子の葉を揺らし、サラサラと音を立てる。時たまゴーと海鳴りが聴こえて、ユサユサと小屋を揺らす。
俺は竹で編まれた床にごろ寝する。
隣りにはこの家の3歳になる女の子も小さな寝息をたてている。
絵に描いたような南国の昼寝風景だ。
コーココッコッ、と鶏の鳴く声。ゴーッと海鳴り。サラサラと椰子の葉擦れ。
何故か急激にホームシックになって、沈むように眠りに入った。
それ以前も以後も、旅先でホームシックになった事は無いのだが、この時ばかりは糸魚川の実家にすぐさま帰りたくなった。
俺の実家は海沿いの住宅街にあるので、海鳴り以外はあの島との共通点はない。
冬の季節風が吹くと、地響きを立てて押し寄せる怒涛の振動で、家が揺れる北国の街だ。
南国にいながら、北国の冬が急に恋しくなった。
実家の居間で、誰か家族の気配のするコタツに入ってウツラウツラと、起きているのか眠っているのか判然としない夢うつつの状態になっている気分がした。
昼寝から醒めてしまってからは、そんなホームシックは忘れてしまったが、眠っている間に心は故郷に帰っていたんだなあ、と思えた。
いい昼寝だった。
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by jhomonjin | 2010-09-12 23:25 | 旅先にて | Comments(5)