21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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<   2012年 12月 ( 5 )   > この月の画像一覧

『刃物大全』が思いがけなく送られてきた。
送り手はワールドフォトプレス社の編集部で、取材協力のお礼だと手紙が入っていた。
これまで甲野善則先生など著者自身から献本していただくことはあっても、自分が関わった本では記念すべき初献本だ。
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改めてゆっくり読んでみたら、やっぱりこの本は素晴らしいの一言。石器から鉈・斧・大工道具・鋏・包丁とおよそ生活に必要な刃物の歴史から種類・分類・使い方やメンテナンス方法と全て網羅されている。看板に偽りない、正しくタイトル通りの『刃物大全』だ。









俺がタマゲタのが最後の方。
なんと不世出の大工道具鍛治として歴史に残る、千代鶴是秀のカンナやノミも紹介されている。
千代鶴は明治時代の名工だが、大工道具を国宝級の工芸品、美術品として通用するレベルまで高めた職人の鑑。
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これが俺の作ったバカ石器類。今ならもっとマシな石器が作れるようになったから恥ずかしい。

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これが千代鶴の紹介ページ。裏山とエベレストを同じ本の中で紹介するようなもんで、ワールドフォトプレスさんも酷なことしてくれる。ちょっとは嬉しい気持ちもあるが、千代鶴とでは雲泥の差は歴然。

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当時の心得ある大工は、いつか千代鶴の道具を!と修行に励んだそうだが、組ノミでも年収分位はしたようだ。でも千代鶴は妥協なき仕事を機械を使わず手作業でしていたので、生涯貧乏だったそうだ。

その千代鶴と同じ本に俺の石器が紹介されているなんて畏れ多いことだ。
素人の手慰み作品と、人間国宝級の職人がイノチがけで作った芸術作品。
まあ、出てしまったもんは仕方ない。
笑って許してもらおう。
皆さん良いお年を。
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by jhomonjin | 2012-12-30 22:07 | 縄文 | Comments(0)
ワールド・フォトプレス社発行のナイフマガジンのムック本『刃物大全』に、俺の作った石器が見開き2ページに渡って紹介された。
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これが問題のドーンという見開きページ。素人が趣味で作った石器をプロのカメラマンが撮影するという畏れ多い事態になってしまった。興奮して本屋で携帯カメラで撮影したからボケている。T書店さん、クリスマスだから許して!

執筆はご存知、21世紀の縄文人の強い味方にして国内有数の刃物の専門家でもある関根秀樹師匠。
四千円もする本だけど、石器から鉈・斧、包丁や鋏など古今東西の生活刃物の歴史からメンテナンス法など網羅していて、刃物に興味のある人なら一家に一冊の必携本となっている。
関根師匠から石器作りの依頼があったのは9月だったが,よもや2ページにドーンと載るとは思わなかった。
俺のことは糸魚川の縄文人って紹介してあって、日本海縄文カヌープロジェクトのことも書いてくれた。
流石にショーシイ(笑止と表記すると思うが、恥ずかしいという意味の糸魚川弁)けんども嬉しい。関根師匠からのクリスマスプレゼントだ。
メリークリスマス!
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by jhomonjin | 2012-12-24 21:37 | 縄文 | Comments(3)
剣道の基本の構えは右半身を前にした中段の構えだ。
ある「ナンバ」をテーマにしたスポーツ工学の本など読んだら、日本人は二千年来、農耕で鍬を扱ってきたので右半身が自然な構えなんだ、なんて事が書かれていた。
右半身とは同側の右手と右足を前にした構えのことだ。
これを近年は「ナンバ」と言うようになった。
それとは逆に狩猟民族であった西洋人のボクシングは、逆の左半身が基本なのであり、右パンチは腰を捻った「逆ナンバ」なのであ~る、なんてことも書かれていた。
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加賀市で薪割を教えた中学生。彼は将来大工になりたいそうだが、最初から上手く薪が割れたのでよい進路だろう。左足をもう少し引いて身体を開けば上出来。寒かったのに薄手の服を三枚という信じられない軽装。

じゃ、空手とフェンシングはどうなんだ?と俺は突っ込みたくなる。
同じ日本の立ち技系格闘技でも日本拳法系は右半身だが、空手はボクシングと同じ左半身が基本だ。
フェンシングは剣道と同じ右半身だけど、フェンシングは腰を捻ったりしてないぞ!
それに西洋人の祖先は狩猟民族ばかりではなく、牧畜農耕民族が大部分だろう。
もっともどこの民族も大昔は狩猟民族だったには違いはない。
大学の偉い先生が、素人が即座に突っ込みできる単純明快な色分けで身体研究をして給料を貰っているのだ。
俺にも少し給料分けてくんろ!と言いたい。
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ブロンソンさんと同じ逆ナンバの中学生。斧が斜めに落ちて薪が弾けとんだ瞬間のよい見本。彼に左右の足を入替えてみろというと、直ぐに割れた。中学生は素直だから上達が早くて教えるのも楽しい。

俺の経験では、剣道や農耕で右半身にするのは、左半身を後にすることで左半身を扱いやすくするためだ。
フェンシングの右半身とは見た目と身体の使い方、意味がまるで違う。
日本刀を扱う時には真上から真下に「叩き切る」のではない。
日本刀の反りに合わせた「引き切り」。
鍬で耕す時も左手を引く。
右手は鍬を微調整するだけで主体は左手だが、正式には左手で引くのではなくて左腰を引く結果として左手が動く感じ。
プロの百姓でも慣れない左半身はぎこちなかったり、疲れるという人もいる。

薪割りの場合は「引き切り」してしまうと斧が薪に命中しなくなるし、下手をすると自分の足を切ってしまう危険がある。
初心者にやらせると、斧が薪の手前の地面に打ち下ろされてしまうこともあり、その場合には斧が刃こぼれすることもある。
怖いから腰が引けて自然と引き切りになってしまうのだ。
へっぴり腰というやつだが、このように腰が入っていない状態を昔の日本では腰抜けと笑った。

斧は真下に打ち下ろす。
左手を主にして、右手は左手の従とする主従関係にしないと斧の刃先にブレが出て、命中しても斧が斜めに薪に刺さって上手く割れてくれない。
基本は右利きの場合は右半身だが、初心者には足だけ左を前にする逆ナンバにする人がいる。
身体が捻れてしまうから、斧も捻れたまんま、つまり垂直ではなく斜めに倒れた状態で薪に命中するから薪が割れずに弾かれて飛んでいってしまうことがある。
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怖がる子供には、大人が薪に鉈や斧を割り込ませておいて、鉈を薪ごと落とせば簡単に割れるという状態から教える。次は鉈を薪に割り込ませる訓練という手順を踏むといい。割裂性のよい杉などの針葉樹が好ましい。

「荒野の七人」という西部劇で、チャールズ・ブロンソンが薪割りする場面がある。
ブロンソンさんは右半身を基本として、たまに足だけ左を前に出したりしてナンバと逆ナンバを交互に繰り返してたけど、上手く割っていた。
このように捻れた状態で割ると調子がいい人もいる。
整体の身体分類でいうと「7種ねじれ体癖」というやつだ。
捻れた人には捻れたなりの型がある。
基本は大事だが、薪割り体験会で俺が最初に見本を見せてすぐに実体験させるのは、参加者の身体の扱いを見極めておきたいからだ。

型とは当てはめるものではなく、入るものだと思う。
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by jhomonjin | 2012-12-16 19:45 | 動法・整体 | Comments(0)
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上の写真は東インドのコルコタ(旧カルカッタ)にある安宿街で有名なサダルストリートのチャイ屋である。
チャイ屋にもランクがあって、このクラスは最低ランクの露天のチャイ屋の中でも中程度だ。
もっと下のランクは、チャイ屋の親父もお客も地べたにしゃがみ込むスタイル。
この上のランクは露天であっても客用のイスがあったり、タバコやクッキーなんか売っている。
とにかくインドにはいたるところにチャイ屋があるので休憩するには便利だ。
チャイはインド式のミルクティーですね。

チャイの作り方はいたって簡単。
鍋に湯を沸かしてダストティーって呼ばれる最低ランクの安い茶葉を放り込んで煮込む。
ついでに生姜の塊をコップの底で潰して鍋に放り込む。
お客さんが使うコップの底を生姜潰しの道具にするところがインドだ。
良心的な店屋は、カルダモンも数粒潰して放り込む。
茶葉が開いて色が出たらザラメ状の砂糖を放り込んで鍋を揺らしながら攪拌。
沸騰したらミルクを半量ほど入れて再沸騰させて完成。

問題はこの完成後の作業だ。
鍋のチャイをコップに注ぐ時に、鍋をコップの縁から少しづつ離しながら30センチくらい上まで上げていくのだ。
チャイは空中を滝のように落下してコップに納まっていく。
コップにチャイが入ったら、今度はコップから鍋に同じ要領でチャイを戻す。
これを3回くらい。
言ってみれば鍋⇔コップ間空中移動攪拌方式である。
アクロバット的な作業だが、泡ブクが立ってまろやかな味わいになるのだ。
インド人は猫舌が多いのでチャイを冷ますという意味もあるらしい。
インドではホットミルクを頼んでも、牛乳に砂糖と生姜、カルダモン投入後に、鍋⇔コップ間空中移動攪拌方式を採用してお客さんに供する。

普段の俺は滅多に乳製品を採らないが、体調不良の時に限って牛乳やヨーグルトが恋しくなるから不思議。
だからこの数ヶ月は夜な夜な鍋⇔コップ間空中移動攪拌方式の温めた牛乳を飲んでいる。
俺式のホットミルクは砂糖やカルダモンの入らない牛乳だが、まろやかで美味くなるのでやってみてください。
3~5回もやるとブクブクに泡立って、牛乳とは別な飲物になる感じ。
最初はこぼしたりしていたが、今ではかなり上達したし、これは愉しい作業だ。
今晩なんか調子に乗って10回も鍋⇔コップ間空中移動攪拌した。

そしてそして、11月にあった整体京都稽古会での大師匠の講話によると、水でもなんでも液体摂取時には茶筅やシェーカーなどなんでもいいから摂取する液体を「攪拌運動」させてから飲むとよい、ということ。
個人的にまろやかで美味くなるからとやっていた鍋⇔コップ空中移動攪拌方式の牛乳摂取法が、整体的にもよいというお墨付きがでたのだ。
この情報の詳細は整体協会会員限定なのでここで紹介することは残念ながら出来ない。
興味ある人は直接俺に聞くか、稽古会にご参加下さい。
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by jhomonjin | 2012-12-08 21:50 | 旅の民俗学 | Comments(6)
月末恒例の京都の整体稽古会の翌日から、石川県加賀市の山中温泉市谷町で体験会の講師をして来た。
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新潟は初冬だけど京都は晩秋。京都稽古場の玄関先には落ち葉がカーペットのように重なっていた。踏むのが勿体無くて除けて歩いたが、誰もが同じ気持ちだったみたいで翌日も同じく重なっていた。


体験会の主催は山中温泉ひがしたに地区保存会で運営する『百笑の郷』・・・公式HPあり・・・で、体験会の内容は竹スキー作りだ。
講師として誘ってくれたのは整体仲間の白山稽古会の榊田さんで、元々は榊田さんが講師だったのを、せっかくだからと講師の一人に加えてくれたのだ。
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初日は榊田家、翌日は林家に泊めてもらった。榊田さんの父上は傑作な手作りアイデア品を沢山作っている。これはパチンコと野球盤だが、素人離れした複雑な仕掛けで本気になって遊んでしまった。白山のエジソンやぁ。

『百笑の郷』の運営は、ひがしたに地区の空家に移住して自然農法を始めとした様々な田舎暮しやボディーワーク体験会をしている林まさのりさんがリーダー格のようだ。
林さんは俺が白山稽古会(整体の稽古会)の講師代行を務めた時に初めて稽古会に参加した空手の先生だ。ボクシング経験もあって話が合う。
なんと俺の尊敬する輪島公一とスパーリングした経験もあるそうだ。
奥さんのあきこさんはヨガの先生で、昔から二人で不登校の子供の面倒をみたりもしているようだ。
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石川県有数の豪雪地帯にもついに雪到来。前日からの降雪で車のタイヤを交換していなかった参加希望者の中には参加を見送った人もいたようだが、当日は朝から快晴。とても寒かった。


参加者は家族連れが何組かで、迎えるのは林さん一家を含む『百笑の郷』の村民達。
参加者のおじいちゃんやおばあちゃん世代の村民の心づくしのもてなしは、運営側の俺も気持ちよく終始和やかな雰囲気の体験会となった。

何故か講師挨拶の時に俺が除雪の指導をすることになって、スコップの使い方のコツを教えたら一同びっくりしていたようだ。
普通の人はスコップの前の手を逆手(掌を上)に持つが、土方や植木屋の玄人は前の手は順手(甲を上)でスコップを握るのだ。
こっちの方が体全体が使えて合理的だし、返しが楽なので疲労度は低い。
雪国で生まれ育って除雪を長年してきた人でも、この持ち方を知らない人が意外に多い。

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体験会の前に薪割りを教えた。後にいる二人組みは林さんの空手の教え子の中学生で、すぐに上達して夢中になっていた。次は何時来るのか?なんて泣かせることを何度も聞かれた。よっぽど面白かったんだろう。

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鉈で竹を割ってから火で炙って竹を曲げる。榊田さんが事前に研究しておいたおかげで参加者全員が手順良く工作ができた。付添いの父親たちも童心に返って一緒に遊ぶ風景は見ていて愉しい。

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『百笑の郷』村民であり、会場でもあった「ソバ処 権平衛」さんで昼食。美味い昼飯の後には囲炉裏でカキ餅を焼いて食った。子供は食うより焼くのが愉しくて次々と焼くので、大人が膨れた腹に詰め込むことに・・。

休憩時間に俺が作った竹製民族楽器で子供達を遊ばせて大受け。
今後は民族楽器作りや縄文体験会、薪割り体験会も是非ともやりましょうという反応が参加者からも主催者からも出ていたが、同じことを糸魚川でやってもこんな反応が無いのは何故なんだろう?
地域特性なのか知らないけど、これが実に不思議。
いづれにしても『百笑の郷』関係の人たちはノリがよく、初めてのことに積極的に取組む人たちのようだ。
新潟県人は最初の一人になりたがらないので、体験会の運営がやり難い。
加賀方言も可愛らしい。
俺も二日間の滞在で石川県ファンになった。
とても寒かったけど、桃源郷に遊んだように愉しい集まりだった。
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完成した竹スキーとソリを持って記念撮影。前日に榊田さんと共同試作した竹製スノーボード(世界初ではないか?)が人気だった。次回は1月に竹スキーで裏山を滑ったり、カマクラ作りして遊ぶ企画がある。
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by jhomonjin | 2012-12-03 11:44 | 動法・整体 | Comments(0)