21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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タグ:糸魚川ヒスイ ( 5 ) タグの人気記事

このブログを見ている西日本在住のある人から、4月にヒスイ製品の注文がありました。
ぬなかわヒスイ工房の完成を待つから、急がないので作ってくださいとのこと。
有難いことです。
以前に抽象的なデザインの犬のヒスイ製品を作ったことがあって、そのネット画像を見ての注文です。
注文主のご要望は、犬好きの息子さんのための「早太郎」って名前の民話にでてくる犬のヒスイ製品とのこと。
完成の報告を教えて頂いた携帯メアドにしてもエラーが出て連絡がつきません。

この場をお借りして完成の報告をさせて頂きますので、お気に召しましたらご連絡をお待ちしております。
以下は「早太郎」の写真です。

f0225473_611613.jpg早太郎の正面。口の悪いヒスイ仲間からイノシシか?なんて言われてしまいましたが、信州の民話だそうですので、顔の大きい「甲斐犬」が野山を走っている姿をイメージしました。原石は小滝産ヒスイです。

f0225473_6124069.jpg光りを透過させるとこんな感じ。
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by jhomonjin | 2013-06-18 06:14 | 糸魚川ヒスイ・石 | Comments(3)
四月から着工したヒスイ工房がついに完成。
Uターン帰郷時に大量に持ち帰った遊び道具や工具類を収納するための納屋と冬でも外作業できるテラスも完成した。

f0225473_21554292.jpg俺の実家の地下には、古墳時代前期の「奴奈川族のヒスイ工房跡」が眠っているから、千七百年の時を経て勾玉作りの工房が復活したことになる。工房の名前は、ご先祖に因んで「ぬなかわヒスイ工房」と命名。

f0225473_21563344.jpg作業机横には、キャスター付のおもてなしテーブルワゴン。ちゃんと引出式になっていて、緑茶やコーヒー、ハーブティーが揃っている。千客万来を期待。






ちょっと前には「縄文時間」というホームページの原稿も完成して、後はホームページ作りに協力してくれている友人のアップ待ち状態。
ここしばらくは、縄文カヌーの上越航海実験やその他モロモロが全部重なってしまって、平均睡眠時間五時間前後という日々が続いたが、これで一段落。
奇しくもお袋が自宅敷地から勾玉を拾ってから五十年目の節目。
何かに導かれている感じがする。

f0225473_2159317.jpg工房内部左側。銀色のパイプは集塵機のダクト。知人から只で貰った送風機に百均商品で工夫して自作。本物の集塵機は高価だが、かかった資材費は千円くらい。

f0225473_2216128.jpg自慢は藤沢市の古道具屋の蝉丸さんから独立祝いにもらった古民家の窓。もとは引違い式の窓を外倒し式に作り変えた。今はもう入手できない磨りガラスと雪の結晶模様の型ガラスがレトロでいい感じ。

f0225473_22195574.jpg工房にいると落ち着く。お気に入りのNHKのラジオ番組「すっぴん」を聴きながら、コーヒー豆を挽いてパーコレーターで淹れたコーヒーで寛ぐ。これが噂の移動式おもてなしワゴン。




つい最近までは、何をするのも複数の仕事を同時進行させるような慌ただしい日々だったので、ゆったりコーヒー飲んでボーとするというのも久し振り。
誰にも文句を言われない、好きな時に好きなことをできる場を手に入れたのだ。
俺も一国一城の主って訳だ。

f0225473_22224260.jpg夕方には海に行ってSUP(スタンドアップ・パドル・ボード)の稽古の日々。毎日海に行っていると顔見知りが多くなって、地元の人や、市の内外のヒスイハンターさん達とヒスイや縄文談義に華が咲く。


これぞ縄文時間。
この至福が何時まで続くのか・・・。
先のことは考えずに、しばらくは』縄文時間を愉しむとする。
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by jhomonjin | 2013-06-13 07:13 | 糸魚川ヒスイ・石 | Comments(7)
土日の訓練では、漕ぐ練習だけではなくアウトリガーの微調整や丸木舟の軽量化もしている。
明星丸は東南アジアの漁村で多く見受けられるダブルアウトリガーカヌーだが、アウトリガーが海面下に沈めば当然ながら抵抗となる。
抵抗となれば船足が落ちるし、ウネリや潮の流れの影響をモロに受けて左右にふらついて直進性が悪くなる。
だからヤジロベーのように海面ギリギリにアウトリガーが浮いている状態がベストなのだ・・・ということを体験から知った。
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訓練の後、近くでSUP(スタンドアップ・パドル・ボード)の体験会をしていた、柏崎市のサーフショップオーナーのダイゴさん達に合流して、久しぶりのSUPを楽しむ。体験会の後は縄文カヌーを見て貰った。右がI大工さんで左がダイゴさん。

ところが実際に海に浮かべて漕いで見ないと、どの程度の状態になるのかが分からないからやっかいなのだ。
フロート(実際にはバランスを取る錘の役目)の大きさも小さ過ぎても大き過ぎても駄目だ。
腕木とフロートを連結させる垂直の束の長さも重要で、長すぎるとフロートが沈み過ぎるし、短か過ぎると左右バランスが取りづらくなる。
毎回、訓練の前に前回の訓練で得た改良点を微調整していた。

その過程で素晴らしいアドバイスをしてくれたのが、地元サーファーの親分的存在のI大工さん。
腕木と束は「貫構造」で連結してあるが、I大工さんのアドバイスとは束の長さを自在に変えられる工夫として、ホゾ孔を縦に広げて楔で固定するというもの。
そのアイデアに加えて、セブンイレブン竜太と二人で工夫を重ね、本番一週間前の今日、やっと理想的な状態になったのだ。
前日の訓練では潮の関係もあって直進性が極端に悪く、二人で途方に暮れていたのだ。
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Iさんのアドバイスで作った束の長さを自在に変えられる工夫。上になっている楔を交換すれば長さの調整ができる。素人が丸鋸だけで大きな欅材から製材するから骨が折れるが、実用に不便はない程度には収まっている。


今日は切り札として最後の改良を加えて、祈る心地で海に出た。
凄い!面白い!昨日までが嘘のように早くなった。
アウトリガーのフロートが海面上にギリギリ浮いているので、漕ぐと直進性と速度は申し分ない。
慣れないと左右バランスが取り難いが、バイクに乗っているようなバランス感覚で体重移動も加えると方向転換も早い。
北東ウネリと北東の風の吹く沖を目指して漕ぎ出す。
直進性が良いと漕ぐことに集中できるので、余計なストレスが無く実に愉しい。
沖は白波が立っていたが、大きな波が来てもアウトリガーが波に突っ込むことなく船首が波を超え進んでいく。
波を難なく超えるたびに二人で歓声をあげる。
GPS測定では、長時間漕いでも疲れない巡航漕ぎで向い波・向い風の沖に出て行く時には時速2キロ前後、波に乗って帰ってくる時には時速6キロ前後だった。
ウネリに乗った時の最大速度の8.3キロは、明星丸の最高記録だ。
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最後の切り札は、三寸角の端材をアウトリガーの下に入れて持上げる工夫。航海が終わったらI大工さんから教わった束のホゾ孔を広げる楔作戦をしたい。これで上越航海の成功確率が高くなった。竜太、協力してくれて有難う!

ここまでにするには、相当悩んだし工夫を重ねてきた。
縄文カヌーの活動はマスコミに紹介される表舞台は華やかだが、裏舞台では地味な活動の重ねの連続だ。
誰も作ったこともない丸木舟だから技術的なことで相談できる人もいないし、実際に現場仕事を手伝って貰える人もいない孤独な作業の連続。
よく「丸木舟の作り方をどこで習ったの?」なんて聞かれるが、熱意と試行錯誤でしか無い。
「途方に暮れる」→「なんとか工夫して乗り越えた」というのが、実状だ。
そんな中で竜太やI大工さんのような人達に支えられてなんとか「海のヒスイロード」復活の入口に辿り着いた。
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工房進捗状況。蝉丸さんから貰った引き戸を縦にして「横滑り戸」に改造した。歪みを直して浸透性塗料を塗ったらレトロな感じに仕上がった。俺は昔、リフォーム店店長をしていてレトロ調のデザインをよくしていたのだよ。

Iさんからは、たまに様子伺いの電話を頂く。
今日は昼飯を誘って頂いた。
こんな精神的なサポートは助かる。
竜太もキツイ仕事を嫌がらずにやってくれている。
俺一人でやっていた時よりは格段に楽になった。
やるだけのことはやった。
五千年の時を経て「海のヒスイロード」復活なるか?
後は当日の天候次第。
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by jhomonjin | 2013-05-19 21:53 | 日本海縄文カヌープロジェクト | Comments(1)
俺が生まれるちょうど一年前の同じ日、お袋は自宅敷地内でヒスイの勾玉を拾った。
五十年前の四月のことだ。
お袋は俺とその勾玉を作った古代人に何かの縁を感じたのだそう。
勾玉と、それを作ったと思われる砥石が揃って出土している例は全国的にも稀だと思う。
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この写真が出土した勾玉セットの実物。
大きな石の上に載っているのは俺が作ったレプリカで、大きな石は勾玉の背中の丸みを削ったらしい砂岩製の「筋砥石」だ。
下あるのが出土勾玉の実物で、その下になっている棒状の石が勾玉のお腹の抉れ部分を削ったらしき「棒砥石」だ。
筋砥石も棒砥石も、出土した勾玉のカーブにピッタリと合致する。
なんだか勾玉が、筋砥石に噛り付いているようで可愛らしい。
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右側の緑の玉は、お袋が拾った古墳時代のガラス製ビーズ。
普通の人なら子供のおもちゃと思って拾わないだろうけど、お袋は考古学好きだから大事に仕舞っておいた。

俺の小学三年の時に歴史好きのお袋の願いが叶って本格的な発掘調査が行われ、敷地地下には千七百年前の古墳時代前期のヒスイ工房跡が埋蔵されていることがわかった。
有名な考古学者達に混じって、俺も発掘のお手伝いをした記憶がある。
子供の頃、縄文期の石器や、奈良時代の初の国産鋳造貨幣である「開元通宝」も拾ったことがある。
正式には笛吹田遺跡として報告されている。

そして現在の俺の仕事が勾玉職人。
やっぱり縁があったのだ。
この4月に「ぬなかわヒスイ工房」として独立した。
「ぬなかわ」、とは縄文系の弥生から古墳時代にかけて糸魚川近辺にいたヒスイや磨製石器に長けた民のことである。
文献には、奴奈川とか沼名川とか表記されている。
彼らは丸木舟に乗って、日本海を縦横に航海してヒスイを各地に運んだ海の民でもあったようだ。
俺が住んでいるのは、ぬなかわの郷の本拠地らしき所。
ご先祖が崇拝していたのが、ぬなかわ姫という女神様。
俺は、ぬなかわ姫を祀る奴奈川神社(正式にはニニギノ命を祀る天津神社と合祀された「一の宮」)の氏子で、俺にとって春の例大祭である四月十日の「けんか祭り」はかかせない年中行事だ。

今、自宅庭に工房をセルフビルドで作っている真っ最中だ。
奇しくもお袋が勾玉を拾った五十年後という巡りあわせ。
つまり千七百年の時を経て、同じ場所に勾玉工房を復活させるという個人的なプロジェクトの進行中ってわけだ。
これは俺個人を超えて、ご先祖の計らいだろう。
ホームページは友人のサカちゃんが作ってくれている。
「縄文時間」ってホームページ。
昼間は建設、夜はホームページの原稿作りでヒッチャカメッチャカの日々。

俺が建設している工房は三畳ちょっとしかないけど、ちょうど古墳時代後期の周溝墓があった場所。
古代の豪族の墓の上に工房を造っているのだ。
基礎工事で土を掘り返していたら、でっかい石が沢山出てきた。
ドングリを割る時に固定した窪み石みたいのも出てきた。
化けて出るなよう~。
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散らかっていてショーシイ(恥ずかしい)けど、建設中の工房。ちょうどこのあたりが周溝墓があるところ。どんな人が眠っているんだろう?ぬなかわ族の偉い人であることは確か。
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by jhomonjin | 2013-04-07 17:10 | 糸魚川ヒスイ・石 | Comments(3)
このブログに翡翠や石笛についての問合せがたまにある。
石笛とは縄文前期後葉(六千年前)くらいから出土する、縄文時代の祭器と推測されている孔の開いた天然の石、または人為的に孔の開けられた石で、笛として吹かれていたらしい。
これまで出土が確認された石笛は、国内で三十例程。
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青森の三内丸山遺跡出土品の翡翠製の大珠。青森以外での大珠は鰹節形が『多いが、青森地方ではドーナツ状が好まれたようだ。石に孔があいていれば石笛と断定する専門家諸氏?がいる。


ところが石笛のなんたるかを知らずに、神秘性だけをいたずらに煽って高額に売っているネットショップが多い。
素人目にはヒスイと見分けることが困難な透閃石や角閃石製らしい石笛が、「糸魚川翡翠の石笛」として高額で売られているサイトを見つけたこともある。
また石笛情報をネット検索しても内容は玉石混淆で、相当にいい加減なものも多いようだ。
誰かが書いた間違いを孫引きの孫引きを続けた結果、おかしな情報が広まっていったようだ。

例えば青森県の三内丸山遺跡からヒスイ製石笛が出土している等。
俺が青森の教育委員会に問合せたら、石笛の出土品は無いとのこと。
この場合はどうも、翡翠製大珠を石笛と勘違いした情報のようだ。
大珠は威信財らしいと推定されている。つまり権威の象徴だ。
こんな例は沢山ある。
紐孔の直径は3㎜~5㎜程度くらいだと思うが、その程度の小孔では吹いて音を出すことは出来ない・・・と俺は思っていた。
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石笛倶楽部に入会すると、守山さんが採集した石笛が1週間レンタルができる。レンタル料金無料で送料のみ自己負担という欲の無さ。会ったことないけど、守山さんは石笛仙人みたいな人だね。石笛の愉しさを共有できればいいらしい。

ところがである。
翡翠製大珠なみの小さな孔のガラス製ビーズを吹くことのできる石笛の名人がいた。
和歌山の「笛の店 谺堂(こだまどう)」の主である守山鷲声さんがその人。
守山さんが運営する石笛(いわぶえ)というHPには、長年の石笛の研究成果が惜しげもなく大公開されている。
俺の場合は考古学的な分野と、石笛加工の分野を研究しているが、守山さんは天然物の石笛の採集と演奏法の分野の研究をされておられるようだ。
サイト上では、石笛倶楽部という同好会も運営されておられる。
守山さんと意気投合して、俺は早速石笛倶楽部に入会した。
石笛に興味のある人は是非ともご覧ください。
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石笛倶楽部では、石笛教本とCDも販売している。石笛でドレミ音階の練習や演奏曲も入っている。価格はなんと500円(+送料140円)。本当に守山さんは石笛仙人だ。いつか俺も石笛で笑点のテーマ曲を吹けるようになりたい。

このところ、ほぼ連日といっていいほど守山さんとメールでやり取りしている。
守山さんによると、古神道の大本教ではおそらく横吹きといった特殊な吹き方で神事をしているらあしいとの情報があり、普通の正面から吹く方法では吹くことのできない程の浅い孔の石笛が使用さているとのこと。
因みに大本教は今でも京都府綾部市に本拠があり、戦前の古神道の風雲児の出口王仁三郎か教祖だ。
整体の大師匠の野口晴哉先生とも交流があったようだ。
この情報を元に試行錯誤の上、守山さんは横吹きができるようになって、小孔の開いたアフリカ土産の大型ガラス製ビーズが吹けるようになったのだそうだ。

ただ守山さんも翡翠製大珠が石笛であったとは思えないとのこと。
わざわざ硬い翡翠に貫通孔を開けていることから、大珠の孔は紐を通す孔との見解。
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写真は長野県尖り石遺跡出土の有孔鍔付土器。
有孔鍔付土器という用途不明の縄文土器で、平らな縁に小孔が開いていて、その下に鍔があるのが特徴。
考古学的には、酒作り説と太鼓説がある。
出土品の中にニワトコの種が入っていたことから酒造り用の根拠。
また土器の縁に皮を張って固定する木釘用の孔とするのが太鼓説の根拠。
某パーカッショニストが、有孔鍔付土器のレプリカを作って皮を張ってライブ活動している。
ちゃんと太鼓して機能したから有孔鍔付土器は太鼓だと主張しているが、いかがなものだろうか?
子供の頃、「8時だよ全員集合!」でパーカッショニストがスプーンやフォーク、鍋を叩いて中本工事とパーカッション合戦?してたのを見た記憶がある。
プロなら音が出るものならなんでも楽器にできて当たり前だろう。
俺は頬っぺたを叩いて「笑点」のテーマを演奏できるが、俺の頬っぺたは太鼓ではないぞ。
口笛も吹けるが俺の唇は石笛ではないけんども・・・。
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by jhomonjin | 2013-02-17 21:49 | 糸魚川ヒスイ・石 | Comments(0)