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21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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日本ミツバチを飼おう。・・・その2・・・

前回は日本ミツバチを主役に環境問題を書こうと思っていたら、いつの間にかカズさん賛歌になってしまった。恐るべしカズさんの吸引力。カズさんに興味を持った人はホームページからCD買ってみて下さいな。歌は人也、ですわ。

最近、ミツバチの大量死が問題になっていて、しばらくご無沙汰している古武術研究家の甲野善紀先生も危機感を持たれて、各方面で問題提起をされているようだ。

ちょうどカズさんに逢う半年位前に、ある会合で偶然隣りに座った女性と雑談していたら、彼女はペットとして日本ミツバチを都内の自宅マンションのベランダで飼っている、と聞いて彼女の首を絞めんばかりの勢いで色々話しをして貰った。

彼女は三五出版という出版社の編集者で、彼女が編集に携わった‘ハチミツの「危ない話し」‘という出版直前の本を一冊持っていて、その本を奪いとるように買い取った事を覚えている。

その本には、国内で市販されているハチミツは、純粋ハチミツと表記してあっても、大量生産の為に未成熟なままの蜜を熱処理をして酵素やタンパク質が変質したり分解していたりして、本来の風味や成分でなくなっている、との事だ。
しかも残留農薬などが検出されるなど、とても興味深い事がたくさん書かれている。

なぜミツバチが大量死するのか?
畑に散布される殺虫剤のネオニコチノイドが原因である、という。
ミツバチだけでなく、他の昆虫もたくさん死んでいる。
ミツバチがいなくなると、直接的にはハチミツが食べられなくなる事は自明だけれど、ミツバチは野の草花の受粉の担い手であって、その担い手が絶滅に瀕している、という事でもある。そのうちに野の花も咲かなくなる。大根も胡瓜も稲すらも実を結ばなくなる。
無論、生態系は崩れ問題は各方面に波及していく。

以前、新潟市の郊外で早朝に波乗りしようと、防風林を抜ける海岸道路を車で走っていた時である。
途中で市の職員が交通封鎖していて、その理由として防風林に松くい虫が発生したので、消毒の為に農薬を空中散するが、基本的に農薬は人体に無害であるが車体の塗装が剥げる恐れがあるから、と説明していた。
おかしいではないか?
車の塗装が剥がれる程の危険性のある農薬が人体に無害とは理解しかねる。
農薬が雨で海に流れ込めば魚はどうなるのか?魚を食っても大丈夫なのか?他の虫や鳥はどうなる?土壌のミミズやバクテリアは?

朱鷺はかって日本国中にいたらしい。
朱鷺色と呼ばれる薄桃色の羽根を、仏壇の埃を払う為の羽根箒として珍重されて乱獲されたり、農薬で昆虫が大量死した為に餌が無くなり絶滅した、と聞いている。なぜ同じ事を繰り返すのか?

植木屋でバイトしていた時である。
街路樹の剪定をしていたら、近所の人が来て街路樹から毛虫が出るので消毒して欲しいという。
毒を撒いて毛虫を窒息死させておいて、消毒は矛盾してんだろ、と突込みたくなった。
散毒と言えっ、と呟いた。消毒薬を散布すると視野が暗くなり、吐き気がしばらく続いた。
第一、毛虫が何をしたというのだ?・・・気持ち悪いから退治して欲しいのだそうだ。
きっとあのオバサンの子供は、いじめっ子に違いない、と思った。

西洋ミツバチも日本ミツバチも、人間の為に花の蜜を集めているわけでは、無論無い。
生きんが為に必死なのだ。小さな体でせっせとイノチを繋ごうと花を探し、蜜を集めているだけだ。理不尽ではないか。
何故に人間の都合で無駄に死ななければならないのか?毛虫も松くい虫もそして朱鷺も。そしていつか人間が絶滅危惧種になるに違いない。

個人ではいかんともしがたい大きな問題だけども、憤っているばかりでなく自分に出来る事は何か?
まずは大量生産される安いだけの「モドキ商品」は極力買わず、価格に惑わされずに素性の知れた本物を知る事だと思う。
本物のハチミツ、本物の豆腐、本物の米、本物の野菜・・・・・。
小規模でいいから、まずは本物とはどんなものなのかを知り、出来る範囲で実践していこうと思う。

手始めに無農薬の米と野菜を作り、日本ミツバチを飼おうと思っている。
消泡剤の入っていない大豆の風味のちゃんとする濃い味の豆腐や、着色していない芋の風味のツルツルサクサクしたコンニャクなど、昔の味を再現してみたい。
田舎には昔の生活を知っているお年寄りがかろうじて残っている。田舎暮らしはそこが魅力だ。
by jhomonjin | 2010-03-25 01:30 | 田舎暮らし