21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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こんなモン作ってみた。・・・除草機・ビビラ編。

除草機編
現代農業の5月号に出ていた様々なタイプの除草機について、研修先の農園の社長から試作して欲しいと依頼があったので、ビニールハウスにビニールを張るた為の波型スプリングを利用した除草機を二つ作ってみた。
二つとも原理は同じで、スプリングを板に留めて田植え後の田んぼを引きずる事で、雑草の除草と田んぼの表面を引っ掻いて濁らせる事で水の保温効果を出す、というシステムだ。
人力式と動力式の二点である。
最初はオリジナル品と同じ人力式を試作してみたが、効果はあるものの広い田んぼを引きずって歩くのは疲れる、という事なので次に動力式を試作した。
これは小型のエンジン付き除草機の後ろに、兆番で上下動出来るスプリングを付けてみた。
また、除草機の後ろにスプリングを付けると、操作する人の足に当たって歩き難くなるので、除草機のハンドルを、ゴミ捨て場から拾ってきたアルミ製物干し竿で延長してある。
延長したハンドルもスプリングも工具無しで取り外し出来るように、蝶ネジで固定した。
バイクいじりをしていた事が、こんな事で役に立っている。
時間があれば、バイクの手曲げハンドルの手法で、延長したアルミパイプも格好良く手曲げしてみたかった。
中空パイプはただ曲げるだけでは、内側が凹んでしまう。パイプを凹まさずに綺麗に好きな形に曲げるには、パイプの中に砂を入れてからバーナーで焼いて曲げるといいらしい。
バイク改造の神様と呼ばれたポップ吉村が開発した技術だ。いつか試してみたいもんだ。
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動力式除草機
除草機とスプリングの間にある4つの白っぽい木材が兆番で上下するので、田んぼの不陸やカーブの際に自在に動く工夫をした。





ビビラ編
ビビラとは、田植えの時に正確な升目に田植えをする為に、田んぼに線を描く機具だ。
都会の中学校が田植え体験に来る、というので田植え機を使わない手植え様に作って欲しい、とこれも農園からの依頼で作ってみた。

地方によって名称は違うと思うが、上越市近辺ではこの機具をビビラと呼んでいるようだ。
因みに同様な機具の糸魚川での名称は不明だが、糸魚川の古老は熊手の事をエビラと呼んでいるので、本来は熊手状の機具の総称で、訛ってビビラと呼ばれているのかもしれない。

これは裏表に青竹で作った竹べらを表を一尺間隔(約30cm)、裏を六寸間隔(約18cm)に取り付けてあるので、一つのビビラの表で条間の線を描き、裏で株間の線が描ける工夫がしてある。
お手本は近所の農家にあったが、実物を見たのはほんの三分位で、手に持ってバランスや重さの感覚を確認して、後は竹の長さや太さの寸法を測っただけである。
後は重量の軽減やバランスの取り易い工夫を独自にしてみた。
竹の伐採と必要資材の購入時間を入れて、正味8時間程の仕事だ。
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ビビラ
オリジナル品に較べると、かなり軽い上に剛性も高いので、バランスが良くなっている。
幅3mもある。






残念なのは、本来は竹を使用する場合は、竹の伐採を寒の内(12月くらいから2月位)にすべきが、急な依頼だったので、5月に伐採した事である。
春になると竹は水分を吸い上げて、せっかく作っても黴たり、乾燥によって割れたり、最悪なのが虫が入ったりしていて、長持ちしないからだ。・・・経験からすると、虫が入っていた場合は、2年~3年目くらいから竹に孔を開け始める。細かい木屑が竹の下に溜まっていたり、小さい孔が開いたりしていたら、虫食いの証拠だ。こうなったら木酢液や殺虫剤をかけるしかない。・・・
せめてもの対策として、竹の伐採は新月に行なった。
それと伐採した竹は、葉っぱを付けたまま、一週間ほど竹藪に立てかけておいた。
こうする事で木の中の水分を葉っぱから蒸散させて乾燥させる、葉枯しという樵がする技法を応用してみた。

あらゆる植物は、新月には水を地下に下げ、満月に水を吸い上げる、という性質がある為で、この性質を知っていると、種蒔きや接木は満月に行なうと成功率も高くなる・・・らしい。
ちょっと知ったかぶりを書いてしまったが、現代農業の出版元の農文協から出ている「月と農業」に書いてあった。


除草機もビビラも、農園の人達から実物や図面も無しでよく作れるね、と驚いていたが、「何故この形・サイズなのか?」と作者の形に込められた想いを察する事が出来れば、後はその想いの再現と過去の経験からオリジナル品の改良点を見つけ出すだけなので、周りが思う程は難しくない仕事だ。
こういう仕事があるから、農業は面白い。
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by jhomonjin | 2010-06-07 00:10 | ガラクタ工作