21世紀の縄文人を目指す男の記録


by jhomonjin
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稲妻・・・本格的な梅雨日和に想うこと

八ヶ岳で自然農法を学び始めた時に、稲妻は稲の結実に必要するから、稲のツマなんだ、と聞いた事がある。
本当かと思って調べてみたら、古代では配偶者の事を男女問わずにツマと言ったそうで、当初は稲夫と書いてイナズマと読んでいたらしい。
稲の魂が稲妻により入る、という稲魂信仰があったとの事。
科学的にも稲妻のマイナスイオンがナントカに作用して、稲の結実にナントカとかで、この伝承には科学的にも証明できるんだとか。

今年は梅雨に入っても雨が少なかったが、今日の夕方に初めて稲妻の後に強い雨が降る、といった日和になってきた。
稲も分結して扇型に開いてきている。まずは田んぼも順調だ。
晴天続きで田んぼに繁殖した青みどろ(青い藻)が茶色に変色してガスが湧いてきていたが、今回の雨で綺麗に洗い流してくれそうだ。

自分で米作りをしてみて、稲妻がこれほどまでに神々しく美しいもんだ、と初めて気が付いた。
都市生活で見る稲妻とは見え方がまるで違う。
落雷が怖い、とは考えずに思わず見とれて仕舞う。

今日は蒸れるのが嫌で合羽も着ずに小雨の中、田んぼの除草とこれから始まる「中干し」に向けて田んぼの溝切りと用水路の掃除をしていたが、夕焼け空に稲光と遠雷を聞いて、待ちに待った稲魂様の到来が嬉しかった。
「雨に唄えば」の浮かれた気分とはちょっと違うが、一安心だ。

今回の写真はカンボジアのアンコールワット遺跡群の一つ、アンコールトムの入口の門である。
一口にアンコールワットと言っても、周辺の遺跡を合わせて総称した石造寺院群の事である。
遺跡群は全部周るのに数日はかかるらしいが、俺はテレビによく紹介され、カンボジア国旗にもなっている中央寺院とアンコールトム、ベンメリア寺院の周辺だけ観てきた。
噂によると、ベンメリアは「天空の城ラピュタ」のモデルになっているらしい。
俺が一番好きなのは、アンコールトムだ。
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アンコールトム
遺跡を出た直後にバケツを引っ繰り返した様なスコールが来た。
雨の降っていない遺跡より、こっちの方が断然似合っている。
















アンコールトムは修復があまり進んでいない。
崩れた石積みと、人間の営みを熱帯雨林が森に帰そうとしている対比が良い。ツワモノ共の夢の跡だ。
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アンコールトム内部
まるでエイリアンみたいな奇怪な姿の樹木が遺跡を包み込み、石積を壊していく。
人智を超えたチカラを感じる。
この姿から一体どうやって修復していくのか?
人智が試され、立処が問われる所だ。











修復は進めているらしいが、俺個人としてはこのままの方が良いのではないか?と思っている。
カンボジア人にとっては大事な観光資源、信仰の対象であり、世界に誇る文化財なので、単なる観光客の戯言でしかないが、綺麗に修復整備されたアンコールワット中央寺院より、こっちの方がカンボジアの風景に似合っている、と思った。

話し変わるが、富士山も崩れかけているらしく、一部では今の形を永久保存の対策をすべきか?自然の営みに任せて崩れるままにしていこうか?と議論が分かれているらしい。
何とも言えないが、自然のモノは自然に任せた方が、自然のような気がする。

奈良や京都の木造寺院の修復保存なら俺も賛成だ。
木造建築とは本来、人間が手入れして残していくように出来ている。
ちょっと極端な例だけども、二十年に一度の遷宮をする伊勢神宮や、七年に一度建替えをする諏訪大社の御柱に例を見るように、神道の木造構造物は更新され続け、当初の魂だけが受け継がれていく。

しかし、熱帯雨林の中の石造建築物は、また違う感じがした。
アンコールワットを訪ねたのは雨季真っ盛りだったのが良かった。
シーズンオフなので、観光客も少ない。
あの遺跡には雨が似合う。
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by jhomonjin | 2010-06-21 00:29 | 旅の民俗学