黒曜石入門!
2013年 03月 17日
対象人数が10名程度だと火起こしや縄文土器つくり、民族楽器つくりなどでそれほどの準備は必要ないが、3月27日に予定されている「縄文的生き方に未来を学ぶ」という企画は、25名前後の参加者が見込まれるのだそうだ。
この企画は整体つながりで知遇を得た、石川県松任市のNPO法人「ワンネススクール」の主催で、「杜の学校」という特別枠の一環として3月が第1回目とのこと。
今回は福島の子供たちを対象に6日間に及ぶ「春合宿」だ。
その中日のメインイベントに縄文式サバイバル術を教えることになったのだ。
黒曜石の原石を鹿の角だけで割って尖頭器を作る「黒曜石体験ミュージアム」のヨウコ先生。因みにこれは上級コース体験(3千円)で、初めての場合は、小さな欠片から矢じり作りで600円。ヨウコ先生が優しく教えてくれます。
叩く角度と度合に熟練が必要。黒曜石の原石は只ではないので、これからはガラス瓶を割って練習するのが課題。砂岩や安山岩の打製石器作りならもっと簡単だし、素材はいくらでも拾える。良質の黒曜石は枯渇しているらしい。
使用した鹿角ハンマーとヨウコ先生の作品。黒曜石の原石をハンマーで割って、最後は角の先端で押圧剥離させて微調整しながら歯を付ける。矢じりならもっと簡単ですわ。
そんなことから前から大人数を対象にした縄文イベント用に、打製石器作りを勉強したかったのだ。
この分野は黒曜石の矢じりを一度作ったことがあるくらいで、まだ人に教えられる技術が俺には無い。
磨製石器と違って、打製石器は素材となる石材が河原や海岸にゴロゴロしているし、特殊な道具も必要ないので体験会にはうってつけ。
今回は長野県長和町にある「黒曜石体験ミュージアム」にお邪魔した。
黒曜石は天然のガラスで、石器時代から尖頭器(槍の先端)や、ナイフに利用されており、縄文時代になると矢じりとして利用されていた。
帰路に信濃町にある「野尻湖ナウマン象博物館」に寄る。思いがけず中村由克学芸員が在館されていて、事務室で色々と質問させて頂いた。中村先生とは以前に電話で石器のことを質問させて頂いたことがあり、奇遇に感謝。
一言で言って、黒曜石の加工は器用な俺が泣きたくなるほど難しかった・・・。
なんてたってガラスである。
思ったようには割れてくれないのだ。
それでも尖頭器の形になんとかなってくれたが、縄文人への道は険しい。
ビール瓶を割って練習しなくちゃ。