久々の東京・・・神奈川編
2013年 04月 28日
昔住んでいた藤沢市にある「蝉丸」に顔を出す。
蝉丸さんは善行にある古道具屋さんで、四年振りの再会。
藤沢時代には、夕方にお邪魔して話し込んでしまい、そのまま晩御飯をご馳走になったこともあった。
ご夫婦揃ってお元気でなにより。
ご主人の口から出る闊達で伝法な調子の藤沢弁が小気味いい。
友人知人のリフォ-ムを頼まれた時には、よくこの店で建具や調度品を誂ていた。
今回は工房のドアと窓を相談したら、ご主人のノリの良さに10分ほどで入口ドアと窓があっという間に決まった。蝉丸さんはセンスが良いし、木工知識や技術も確かなので信頼感バツグンだから話が早い。
蝉丸さん店内。元はサラリーマンだったらしいが、夫婦揃っての骨董好きが昂じて自宅を店舗にしたとのこと。店内は民俗博物館のようだ。この写真はご主人手作りの外のテラスだが、陽だまりが心地いい。
ご夫妻揃ってもてなし上手の蝉丸さんご夫妻。「どうだ?いいべ、これ?」ってご主人の藤沢弁は、ポンポンと小気味がいい。値段も都内の古道具屋さんより格安だし、現場合わせで加工もしてくれる古民具好きの強い味方だ。
俺の好きな場所。古民具で作った蝉丸さんの応接間だ。常連客はここでゆったりとお茶を飲んで話しをしていく。四年前は子猫の野良が四匹くらい住み着いていたが、大きくなった二匹がのんびり昼寝していた。
長年お世話になっていた鎌倉市大船にある身体教育研究所の鎌倉稽古場が、俺が帰郷してから引っ越してリニューアルされたというので個別指導を受けがてら見学に行く。
築70年の古民家を改装して稽古場に作り変えたそうだが、その時にも蝉丸さんが大活躍してくれたようだ。
恩師のO先生に案内されて隅々まで見学。
建具はサッシではなく、青森ヒバの木製建具の特注品。
照明器具は全て京都で誂たガラス製傘のレトロな電球。
ちょっと洋風な応接間もあって、明治大正が舞台の映画ならロケに使えそうだ。
鎌倉稽古場の集団稽古用道場。畳は有機農法で作った琉球表という凝りよう。大工さんの仕事も、蝉丸さんの仕事も細かい部分まで心憎い配慮がされていて、素晴らしいの一言。職人冥利に尽きる有難い仕事だっただろう。
全国に数ある稽古場の中でも広さといい、雰囲気の良さといいダントツの部類だろう。一軒家だから、更衣室や集団稽古用の和室、個別指導用の和室など部屋数も多いし、囲炉裏まである。いるだけで愉しくなる稽古場だ。
また処理に困っていた漆什器も三箱も注文頂いていたが、参加人数が多い鎌倉稽古場らしく日常的に活用されているようだ。